海外(特に英国)留学のお金周りの準備

留学に必ずつきまとうのがお金周りの心配ですよね。渡航後にスムーズに円を現地通貨に替えられるのか、日本で作ったクレカを使ったら手数料で損するんじゃないか、現地ではどの銀行口座を開けばいいのか、現地でクレカは作れるのか、などなど私も苦労しました。今回は私が渡航前後にお金関連でやった準備のうち、他の方にもおすすめできるものを紹介していきます。

 

~目次~

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外貨両替

  1. SMBC信託銀行プレスティア

MBAなどのProfessional degree(ビジネススクールロースクール、メディカルスクール)で渡航予定の人であれば、一番手数料を抑えることができるのはプレスティアです。対象になれば、なんと他の信託銀行の口座とは違い3年間口座維持手数料無料で、外貨定期購入と外貨指値購入も手数料が無料になります。私はプレスティアの外貨定期購入を利用して毎月家賃+光熱費+αを両替して、たまにまとまった額が必要になったときは指値購入をするようにしています。

注)日本にいるうちに口座を開設するだけでなくワンタイムパスコードを取得する際に必要になる物理トークンを受け取っておくなどもろもろの手続きをしておかないと渡航してからいろいろと困るので、渡航前の時間のあるときにきちんと書類をすべて読んで準備しておく必要があります。私は口座を開設しただけで安心してしまい、渡航してからトークンの存在を知ったため後から渡航してくる配偶者の実家に送ることで無理やり解決しました。

プレスティアのサービスについて、詳しくはこちらを参照ください。

  1. Wise

Professional degreeではない方々にとっては、Wiseがかなり便利なのではないでしょうか。かなり手数料も安いですし、アプリやカードも使いやすいです。

注)Wiseでの両替は日本の銀行から振込をし、着金が確認でき次第外貨が振り込まれるという形を取っています。そのため、夜遅くや週末は日本の銀行システムが動いておらず、すぐに両替ができない場合があります。そこで、常に一定額の日本円をWiseに入れておくと、すぐにそのWise上の日本円を使って外貨を買えるため非常に便利です。ただ一方で、Wiseに日本円で100万円相当以上のお金を入れておくと口座が凍結されてしまうというトリックがあるので、入れる額は必ず100万円以下にしておくか、余剰金用口座を設定しておきましょう。詳しくはこちらを参照ください。

  1. Revolut

RevolutもWiseとほぼ同様に使えます。日本円を海外通貨に両替する目的なのであれば、日本の身分証明証を使って、日本の口座を開設しないといけないので気をつけましょう。

  1. ソニー銀行

ソニー銀行は口座開設後無料で発行されるデビットカードも便利なので、あわせておすすめです。使い方としては他のネット専用銀行と同じで、アプリで管理でき、給与受取口座設定・送金・海外送金が可能です。日本の金融機関であるため、海外送金自体はそれなりに手数料(1回3,000円など)がかかります。

ソニー銀行の何がおすすめかというと、外貨預金口座を簡単に作成でき、円口座から出金する形で外貨を手数料安く(レートはソニー銀行レートです)即日購入することができる点です。例えば、カフェに来て6ポンドの会計を払おうとしたところで手持ちがないことに気づいた場合、ソニー銀行のポンド口座で6ポンドだけ購入すれば1分後にはデビットカードで会計することが出来ます。デビットカード側で外貨が足りない場合円から自動補填する機能(「円からアシスト」)を設定すれば、レートは良くないですがソニー銀行側で勝手に円決済してくれたりもします。

そして何より、ソニー銀行レートは他金融機関のレートよりも良いレートの場合が多く、比較的負担なく外貨を購入することが出来ます。ポンドに限った話でいうと、ポンド口座では円で持っているより金利が高い(2023年8月現在:1.25%)ので、使わない円があればレートの良い時を見計らってポンドに変えて置いておく、というのも良いと思います。

デビットカード発行時、通常のデビットでなく、ANAマイルが貯まる「ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET」にすることもできますが、外国でショッピング利用した分に対してはマイルが貯まらないので注意してください。

もうひとつおすすめのソニー銀行のサービスとして、LINE公式のレート変動通知があります。変動幅を自分で設定でき、少々タイムラグがあるものの為替レートに変動があった場合はLINEでお知らせしてくれるので便利です。

 

 

日本円で決済できるクレジットカード

「両替するのに数日かかってしまう」「両替するのであればまとまった金額でやりたいが今ちょうどレートが悪い」「だからといって現地では留学生の身分でクレジットカードは作れない」のなどの理由でしばらく日本円決済のクレカを使いたい、という方は多いのではないでしょうか。そんな方におすすめのクレカはこちらの2つです。

  1. 三井住友プラチナプリファード

三井住友のポイントに特化したクレカです。こちらのカード、なんと外貨決済の場合ポイントが3%も付きます。クレカの外貨決済は約2.2%の手数料がかかるのですが、それを差し引いても約0.8%はお得ということになります。

年会費は33,000円とかなり高いですが、基本的に初年度は入会から3ヶ月以内に40万円使うと40,000円分のポイントバックのキャンペーンをやっているので作って40万円使うだけで7000円儲かります。

また、SBI証券と連携させてクレカからの積立投資をするようにしておくと、投資額の5%のポイントが付きます(投資額は最大で月に50,000円まで)。なのでもしキャッシュにある程度余裕があるようであれば、月に50,000円投資するように設定しておくと、それだけで毎月2,500円分ポイントが付きます。また、旅行をよくされる方はプラチナプリファードの専用サイトを通してExpediaでホテルを予約すると10%のポイント(キャンペーン中などは15%になることも)が付きます。

SBIの積立投資を50,000円ぶん設定し、それとは別に月に50,000円分決済するとして、1年間このカードを使うと入会金を除いても55,000円分返ってくることになります。さらにExpediaでホテルを予約したり、もっと大きな額を決済したりすればこの額はどんどん大きくなりますし、100万円の決済ごとに追加で1万円分のポイントボーナスまであります(このボーナスは次の年まで契約を更新しないともらえないのでまた年会費がかかりますが…)。私はMBAの学費をカードを使って払ったので、30万円分以上ポイントが溜まりました。

規約上ブログで紹介リンクは載せられないのですが、Twitter(X)のDMからご連絡いただければリンクをご共有します。紹介リンクから登録いただくと追加で10,000円分のポイントが付きます。

  1. Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード

以前はSPGカードとして知られていたこちらのクレカは、旅行に特化したカードです。こちらも年会費は49,500円とかなり高いのですが、自動的にMarriottのゴールド会員になれるため、旅行中にちょっとリッチな体験が出来ます。例えば、私がコロナ禍で溜まったポイントを使ってスペイン・カナリア諸島に1週間ほど行った際は、ポイントを使った無料宿泊にも関わらず自動的にスイートルームにアップグレードしてくれた上に、豪華なウェルカムスナック、シャンパン(有料)を準備してもらえ、さらに一週間の滞在中ずっと無料で朝食ビュッフェを食べることが出来ました。いつもこれほど良い待遇が受けられる訳では無いのですが、しょっちゅう旅行する人であれば十分に元は取れると感じました。

カナリア諸島で宿泊したホテルと無料でもらえたウェルカムギフト

さらに、1年間で150万円以上このカードで決済すると翌年Marriott系列のホテルで1泊無料になり、溜まったポイントと組み合わせて無料で何泊もできるなど、旅行好きにはおすすめのクレカになっています。

ただし、外貨決済のAmexレートはそれほど良くないので、日常的に海外で決済するにはあまり向いていないかもしれません。

 

イギリスに来る予定の方は、British AirwaysのAmexカードを申請する際にこちらでの使用履歴が参照されるようです。各国・地域のローカルの第三者機関を利用し信用情報(クレジット)を管理しているVisaやMastercardとは異なり、Amex社はグローバルに独自で信用情報を管理しているようなので、日本にいる間からこちらのカードを利用して「支払い能力のある人だ」ということを証明しておくのも手かもしれません。

 

またまた紹介リンクは規約上ここでは載せられないのですが、Twitter(X)のDMからご連絡いただければリンクをご共有します。紹介リンクを使ってご登録いただくと、通常の入会特典ポイント39,000に加えて追加で6000ポイントがもらえます。

 

 

イギリスでのおすすめの銀行

このセクションはイギリスに留学予定の方々に限られてしまうのですが、私が1年間生活していく中で良いと思った銀行を紹介します。

  1. Chase

とりあえず迷ったらChaseにしておけばいいと思います。主なベネフィットとしては、決済金額の1%キャッシュバック(入会後1年間)、いつでもお金を移せるSavings accountの利率が4.1%(2023年8月現在・つい最近3.8%からの引き上げが決まりました)、アプリ上だけで完結するスムーズな口座開設プロセスなどでしょうか。例えばSavings accountの方に£20,000入れておけば毎月約£60の利子がつくことになります。

私の口座の実際の7月分の利子

ただ、英国内に物理的な支店はもっていない銀行なので、直接人間からサポートしてもらいたいなどの需要がある場合はあまりおすすめできません。また、現時点ではクレジットカードはなく、海外への送金にも対応していないようです。どこか他の銀行の口座も開けておいたほうがいいでしょう。

  1. Monzo

こちらもかなりおすすめの銀行です。Chaseほどではありませんが、いつでも引き出せるSavings accountで利率は4.0%(2023年8月現在・つい最近3.7%からの引き上げが決まりました)になっています。Monzoで何よりも素晴らしいのはUXです。非常に直感的で使いやすいアプリで、口座開設ももちろん、本当に何でもアプリ上で完結します。

Monzoも物理的な支店はもっていない銀行なので、対人でのサポートは受けられません。また、留学生の中には何人か謎の理由で口座の開設をRejectされてしまう人がいました(私の妻もです)。その場合は残念ながら他の銀行で口座を作るしかないようです。ちなみにこちらのリンクから口座を開設いただくと£5(約900円)がもらえます!

  1. Barclays

私がいわゆるHigh Street Banksの中で選んだのはBarclaysです。何度もオックスフォードの実店舗に行っていますが基本的に銀行員の方々も親切で助かっています。口座の開設もすべてアプリ上で完結しており、非常に簡単でした。一方で、Barclays Blue Rewardsという有料会員にならないと利率の高いSavings accountは使えないため、お得な銀行口座を探している方にはそれほどおすすめできません。ただ、銀行口座はいくつ持っていても無料なので、High Street Bankの口座を一つくらい持っていてもいいと思います。

 

  1.  銀行のリサーチをもっとやりたい方にはこちらの動画がおすすめです!